スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

イシグロ家では……

 ご存知だとは思いますが、カズオ・イシグロ氏は英国在住の作家です。先日、イシグロ氏の小説を初めて読み、大変面白かったのですが、その後やはり作者のことが知りたくなり、ネットでちょっと調べてみました。
 イシグロ氏はてっきり英国生まれの英国育ちだと思っていたのですが、実は長崎生まれだったのですね。5歳で渡英、その後は英国の教育を受けて育ちました。
 
 そして出会ったのが、この記事です。国際ジャーナリスト大野和基のBehind the Secret Reportsというホームページの中にありますが、この方がインタビューしたのでしょうか、「文学界」2006年8月号の中のインタビュー記事だそうです。勝手にリンクしていいのかためらいますが、とりあえず載せてみます。

 中でも、特に衝撃だったのは、以下のくだりです。


―― 外国に住んでいる日本人の両親は、子供にバイリンガルを維持してほしいがために、日本語の学習を強要しますが、ご両親はそういうことはなかったのですか。

イシグロ  両親は決して強要しませんでしたね。恐らく当時はそれがほとんど不可能だったからだと思います。私の家族がイギリスに来たのは、一九六〇年であることを考慮しなければなりません。我々以外に日本人はいなかったのです。日本人コミュニティがなかったのです。今日本からイギリスに来ると、日本人は日本人学校に入れるので、日本語を勉強することは可能です。でも昔は非常に難しかったのです。母親はある程度日本語を教えてくれましたが、あるとき両親は、それはよくないと決意したのでしょう。もし私が漢字やカタカナを覚えるための教育を受けていたら、歪んだものになっていたと思います。それで両親は日本語を私に押しつけなかったのです。多くの点から考えると、そのことに私は感謝しています。特に日本語の読み書きをやるとなると大変な苦労ですから。

―― 引用終わり。

 イシグロ氏は、ご両親とは今でも日本語だそうです。5歳のときのままの子どもの日本語に、英単語をまぜて話しているそうです。
 それでも、作品中に日本(文化)の影響は確かに見られますし、日本を舞台にした作品も書いています。両親と話す言葉がつたなくても、日本語の読み書きができなくても、しっかり影響は受けていて、それを足がかりにして人生の成功をおさめているのなら・・・・・・。
 今の私の苦労は一体何なのだろうと、ここ数日悩み続けています。

にほんブログ村 子育てブログ マルチリンガル育児へ
にほんブログ村




スポンサーサイト

COMMENTS

Re: 我が家も

Shizuさんへ
コメントありがとうございます。確かに、そろそろ現実に直面せざるを得ない状況になってきました。

> これでも二人が小さい頃は、もうちょっと高望みしていたんですが(^^;)

私もです、正直言うとアルプスの山々よりも高く高くを望んでいたのですが、やはり今の時点では日本語学校に通わせるだけで精一杯なので、通信教育はあきらめようと思います。本当に3年生になって急にいろいろ大変になってきました。来年こそはもっと余裕を持ってのぞみたいです……!

No title

どのレベルまで(又はどの年齢まで)親が子供に日本語学習を強要させるかの判断は難しいですよね。
春香ちゃんはもう自分である程度、本も読んだりできると思うので日本が大好きだったら案外自分で読んだり書いたりするようになるかもしれないですね。

我が家も

チョロさんのところにコメントしたのですが、日本語「学習」からはもう何年も遠ざかっています。
現実問題として、時間が取れないのですよね。
上の二人は趣味で続けているスポーツがあって、平日はその練習、週末はトーナメントという生活です。
泊まりがけの遠征もあります。
それに加えて宿題の量も学年が上がるにつれて増えていき、現地校と趣味の両立で手一杯でした。
言語に興味があるお子さんや器用なお子さんだと続けられたのでしょうが、うちは言語には全く興味のない理系男子二人でしたから、無理はさせない方がいいと思いました。
これでも二人が小さい頃は、もうちょっと高望みしていたんですが(^^;)

大人になってから日本語を勉強し始めても、漢字を覚える人もいらっしゃるわけですし、将来本人たちがその気になって書くことも身につけたいと思えば、その時勉強してもいいのだし、と考えることにしました。
スイスは進路の振り分け時期が早いのも厳しいですよね。

No title

チョロさんへ
 コメントありがとうございます! 確かに人それぞれで、当時のイシグロ家では日本語教育が不可能だったようですし、それにイシグロさんがうまく自分の道を見つけられたという幸運もあると思います(日本に住んでいたら、作家にならなかったろうと本人もおっしゃってますし)。
 でも今回思ったのは、うちの娘はどう考えてもそんなに器用ではない、要領よく現地校のお勉強と日本語学習を両立できるタイプではない、ならば読み書きを強要するのはもうやめようかな、と・・・。話すのは上手で、親子の会話がちゃんと成立しているので、私はもうこれで満足、あとは自分で進む道を見つけてくれれば・・・。本人は日本が大好き、日本に住みたいと言っていますが、実際問題として今までのペースで漢字などの家庭学習を続けていくのはもう無理なのだと悟りました。あとは大学に入る頃になって、もし日本語をやりたければやったらいいんだし・・・。
 と、今のところはそう考えています・・・・・・。ホント、日本語って読み書きが難しい言語ですよね・・・・・・。

No title

ものすごく考えさせられました。
でも、人それぞれだと思うので、
私たちのしていることが、子供たちを歪めることには繋がらないと思います。
と言いますか、そうやって信じて続けていくしかないですよね~。

COMMENT FORM

TRACKBACK


この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)

上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。