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1月3日 珍しく、家にいた(5)「明けまして・・・!?」

(前回からのつづき) 家を出るのが遅かったので、子ども会は1時間ほどで終わりの時間となった。それでも遊べて満足したのか、機嫌を直して帰ってきた。春香の体は熱く汗ばんでいたので、何をしたのか聞いたところ、帰り際にまた鬼ごっこをして盛り上がったという。冬休み中なので、Aちゃん、Mちゃんなど、小学生の子が珍しく何人か来ていて、幸い一緒に遊ぶことができた。
 すでに小さい子同士で盛り上がって遊んでいて春香が入れないような時も、私が一緒にいれば相手をしてあげられるが、一人で行くとなると手持ち無沙汰になることもあるらしい。退屈しているなら帰ってきなさいと言っているが、そんな時はたいてい隣の家に住むスイス人のお友達の家に遊びに行ってしまう。
 学校にはいつも親なしで行き、たとえ誰も遊び相手がいなくても帰宅するわけにはいかない。ましてや子ども会のような自由参加の集まりに、私が気を揉む必要などないのだが。春香がいだいている「日本国および日本人に関する幻想」をもう少し維持したくて、「子ども会でお友達と楽しく遊べたか」など些細なことを気にしてしまう。ふだん学校に行っている時は、どうせ私には把握できないからと、始めからあきらめて本人に任せているのに。そして本人はちゃんと誰かしら見つけて一緒にいるようで、心配ご無用なのに。三者面談では「いつもニコニコしていて、誰とでも仲良くできますね」と、幼稚園の頃からそれだけは一貫してお褒めいただいているのに。

 帰宅した春香に、「ちゃんと『明けましておめでとう』言った?」と聞いてみた。「誰も言わなかったから、はるかも言わなかった」と答えるので、思わず「えーーー!」と大声をあげてしまった。
 「そういうことは、自分から言うの! あーあ」と口惜しがってしまう。遅れて行ったので、ほかの人たちが言い交わす場面も見なかった。そして周囲は春香の年齢を考慮し、遠慮をして、誰も言わずにいたのだった。
 「そこで春ちゃんが自分から『明けまして・・・』って言ってたら、すごく褒められてたよ!」そう言うと、春香は「だってお母さん、そんなこと言わなかったじゃん」と口をとがらせた。「誰も言わないから、いいのかと思った」! 
 子ども会が、なぜ春香にとって居心地がいいかといえば、それは春香が唯一の小学生であるため、何をしても「えらいねえ、お姉ちゃんだねえ」と褒めてもらえるからなのだ。ほかに比較の対象となる子がいないので、絶対的に春香が有利なのである。
 そうはいっても、社会生活における挨拶の重要性は、やはり春香もいまだ理解をしていない。「指摘されなければ黙っていていい」くらいのものだと考えているのであった。(つづく)

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